ふるさと納税(企業版)
先日、お客様から「ふるさと納税の企業版があるって聞いたんだけど、どんな制度かな?」と言った質問を受けました。
数年前からはじまった個人向けのふるさと納税ですが、地域の特産品目当てもあって、かなり人気の制度ですね。このたび、この制度の企業版が制定されました。ただし、法人向けとなりますので、これまでのものとは内容が若干異なっています。企業が地方公共団体等に寄付をした場合、従前はその全額が経費になるのみで、法人税等の税率部分(約30%)のみが優遇されていました。今回の制度ではこれに加えて税額控除が認められており、さらに寄付額の約30%が納める税金より控除されます(10万円以上の寄付をした場合に限られます)。
個人の場合は支出金額のほぼ全額(一定の限度額はあります。)が控除されるのですが、このように法人の場合は約40%が自己負担となります。また、返礼品についても法人はそのまま課税されてしまうので、そちらも個人との違いがあります。なお、個人の返戻品については一時所得として扱われるため、一定額までは無税でもらえます。
なお、この制度は対象となる地方公共団体に制限があります。その自治体が一定の地方創生事業を行うときに限られ、また、財政的に豊かな地方交付税の不交付団体は対象外とされており、その法人の本店所在地である場合にも優遇の対象にはなりません。最近は企業の社会的責任(CSR)の取り組みも重要視されており、このような地方自治体への応援もその一つになりそうですね。
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