従業員を雇用して税額控除
平成23年の税制改正で、雇用者の数が増加した場合に一定の要件を満たすときは、法人税額の特別控除が認められることになりました。その内容を簡単にお知らせします。
この制度は税務署への手続の前に、事業年度開始後2月以内に公共職業安定所(ハローワーク)に雇用促進計画の届出を行い、求人の申し込みをする必要があります。そして事業年度終了後2月以内に計画の達成状況を提出し、ハローワークの確認印があるものを法人税の申告書に添付することによって適用があります。
適用を受けるためには、1年以内に会社都合の退職者がいない、雇用者増加が5人以上(中小企業者は2人以上)、雇用者が10%以上増加している等、いくつかの要件があります。これらの要件を満たした場合、人数あたり20万円と法人税額の10%(中小企業者は20%)のいずれか少ない金額の税額控除が認められます。
この規定は平成23年4月1日以降開始事業年度について適用されます。ただし、今回は震災等の影響もあり法案の成立が遅れましたので、通常は事業年度開始後2月以内の届出とありますが、4月1日から8月31日までに事業年度開始した法人については10月31日までにハローワークで手続きをすれば良いことになっています。
税法の規定ですが、事前にハローワークにて手続きが必要になっています。適用をお考えの際はお忘れのないようご注意ください。