2011年5


災害による損失の見積り

今回の震災で被災地に事業所があった場合、棚卸資産・固定資産について損失が発生し、修繕等の必要があるかと思います。税法上はこれらの修理費用につき見積り計上をすることは認められていなかったのですが、このたび国税庁より通達が出され、災害損失特別勘定として処理できることになりました。

法人が災害があった日の属する事業年度において、被災した資産の修繕等の費用につき一定の方法により見積り計上をした場合は、損金(税法上の経費)に算入することができます。

この修繕等には被災した資産の取壊し費用や、原状回復のための費用が含まれます。これらの費用は、各種業者等による被災資産に係る修繕費用等の見積額や、再取得価額を元に一定の算式により計算した金額となります。

なお、被災した事業年度後にこれらの修繕に充てられると見込まれる保険金収入がある場合には、上記の特別勘定計算の際に控除する必要があります(保険会社による損害査定が間に合わない場合等、保険金額の見積が困難な場合を除きます)のでご注意ください。