2008年1


プロ野球選手の契約金


新年を迎え、プロ野球選手も自主トレを始めています。ドラフトで指名された新人選手たちにも頑張ってほしいですね。

さて、新人選手が入団の際に1億円を超える契約金を受け取ることがあります。さぞかし税金もたくさん払うのだろうと思いますが、実際はどうなのでしょうか。

プロ野球選手の場合、球団に「雇われて」いるわけではありませんので、給与にはならず、個人事業主として事業所得の申告が必要になります。所得税は所得金額が大きくなるにつれて税率も上がる「超過累進税率」を採用していますので、大きな所得があった年はそれだけ税金も多くなります。

ただし、契約金等、数年働いてもらうことを見越して臨時的に支払いがあった場合、一定の要件を満たすときは、特別な方法により税額計算を行います。この制度は平均課税制度といい「所得を5年間に分割して貰ったと仮定した場合の各年の税額」をまとめて本年に納めます。仮に1億円の契約金をもらった場合、平均課税制度を適用するのとしないのとでは、約1,000万円の税額の差が生じてきます。

いずれにしてもすごい金額ですね。夢を売る商売ですから、このくらい貰っても良いのでしょうが、税金もしっかり納めていただきましょう。