2007年5月


株主優待乗車券


先日、個人のお客様から「ある鉄道会社の株式を持っているんだけどね、毎年配当のほかに株主優待乗車券をもらうんだよ。無料で何回か電車に乗れるんだけど、これって所得になったりするのかな?」といった質問を受けました。

個人株主が受ける株主優待券等は雑所得に該当します。

個人株主が受ける配当は、通常、配当所得とされます。この配当所得は、金銭によるものだけでなく、株主に対してその株主である地位に基づいて供与した経済的な利益も含まれます。ただし、そのような経済的利益でも、法人の利益の有無にかかわらず供与することとしているものは配当等には含まれないものとされています(法人が剰余金又は利益の処分として取り扱わない場合に限ります)。具体的には下記のようなものです。

(1) 旅客運送業を営む法人が自己の交通機関を利用させるために交付する株主優待乗車券等

(2) 映画、演劇等の興行業を営む法人が自己の興行場等において上映する映画の観賞等をさせるために交付する株主優待入場券等

(3) ホテル、旅館業等を営む法人が自己の施設を利用させるために交付する株主優待施設利用券等

(4)法人が自己の製品等の値引販売を行うことにより供与する利益

(5)法人が創業記念、増資記念等に際して交付する記念品

今回は(1)に該当しますので、配当所得にはなりません。

ただし、収入であることには変わりませんので、雑所得として課税されるのです。

場合によっては確定申告の必要も出てきます。気になる方は一度ご相談下さい。