2005年2月


○○詐欺

ここ最近、テレビや新聞等で○○詐欺と言う言葉をよく見かけます。さて、個人が金銭等の詐欺にあった場合、税務上何か配慮してもらえるのでしょうか。答えはNOです。所得税法では、災害・盗難・横領によって生じた一定の損失については雑損控除と言う所得控除があります。一見、詐欺もこの範囲に含まれるように思えてしまいますが、詐欺や恐喝については取扱いが異なります。詐欺による被害で損失が生じても、これは自分の意思で判断しながらも騙取された、本人の責めに帰すべき部分があったという理由から自分が金銭を使った場合と同じこととされるのです。

このように、結果として金銭を取られたと言う事実は同じであってもその取扱いは異なります。詐欺に対する税務上の手当ては何もないのです。

最近はインターネットでの商品の取引等が盛んになっており、これと同時に、インターネットを利用した詐欺まがいの事件による被害も年々多発しているようです。みなさん、くれぐれも詐欺の被害者にならぬよう、注意して取引を行いましょう。