2024年4



☆「遺失物の拾得」と確定申告

令和6年3月15日をもって、令和5年度の所得税確定申告期間が終了しました。

期間中は皆様から様々なご相談を受けましたが、弊事務所では今まで「道端で大金を拾ってしまった。どうすればいいか」というご相談をお受けした事はありません。しかし、このような不測の事態に備えて税法上の処理をお話ししたいと思います。

道端にあった大金、「遺失物」を警察に届け出て、謝礼等の理由で得た報酬のことを「報労金」といいますが、これは税法上「一時所得」に分類されるもので、確定申告の対象となります。届け出た遺失物を受け取った場合も同様です。

一時所得には50万円の特別控除が存在し、これを超えた金額の1/2が他の所得と合算されて税額が計算されることになります。

仮に200万円の報労金を収入として得た際は、50万円を引いた150万円を1/2した金額の75万円が、他の所得と合わせて税額の計算に用いられます。

以上が税法上の話となりますが、実際に大金を拾った際は法律に則り、まずは最寄りの警察へ届け出るようお願いいたします。