妻が受け取った夫の手術給付金
先月のワンポイントアドバイスで、夫が自己を被保険者及び保険料負担者とし、保険金の受取人を妻とする生命保険契約(がん保険)の贈与税について説明しました。
今回はこの保険金について妻に所得税が発生するかどうかを検討します。
所得税法上「損害保険契約に基づく保険金及び生命保険契約に基づく給付金で、身体の障害に基因して支払を受けるもの」は、課税されません。
この規定は、自己の身体の障害に基因して支払を受けるものを予定したものですので、本来であれば、他人の身体の障害に起因して支払いを受けるものについては課税されるのです。しかし、所得税基本通達では、さらに「その支払いを受ける者と身体に障害を受けた者とが異なる場合であっても、その支払いを受ける者がその身体に障害を受けた者の配偶者若しくは直系血族又は生計を一にするその他の親族であるときは、これらの者が支払を受けた保険金(給付金)も非課税とする」とされています。
したがって、この保険金は所得税についても非課税となります。
(所得税法基本通達9-20)
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