2004年2月


寄付金控除

先日、友人より相談がありました。彼は元高校球児で、母校(県立高校)の甲子園出場に際し後援会に対して10万円を寄付したそうです。後援会が寄付を集め、学校に寄贈するそうです。この場合、確定申告で所得控除(寄付金控除)を受けられないか。とのことでした。
寄付金控除の対象となる寄付金(特定寄付金といいます)は、国や地方公共団体・特定の公益法人などに対するものです。公立の学校はもちろん、私立の学校でも一定の要件に当てはまれば対象となります。今回、私の友人は学校に対してではなく、後援会に対する寄付なので残念ながら寄付金控除の対象にはなりません。この場合、仮に領収書が学校名で発行されたとしても単に後援会に対する寄付金ということになりますから、やはり対象にはなりません。

 ごく稀な例ですが、その学校の設置者である地方公共団体が正式に寄付金を採納すると言うことがあります。このような場合は、寄付金控除の対象となります。

寄付金控除額は、その年中に支出した特定寄付金の合計額(その居住者のその年分の課税標準の合計額の100分の25相当額を限度とする)が1万円を超える場合に、その超える部分の額です。尚、この適用を受けようとする場合は確定申告の際、寄付金の領収書を添付する必要があります。

 ご自身の寄付が、寄付金控除の対象になるかどうか不安な方は、ぜひ一度領収書の発行先に寄付金控除の対象になる寄付かどうかを確認してみてください。